結論:ありません
私たちがプログラムを行う3か国では、法律そのものが依頼者夫婦を子どもの親と定め、代理母には親としての権利を一切認めていません。代理母が出生証明書に母親として記載されることはなく、後から子どもを求めることもできません。私たちが代理出産を明確に定めた法律のある国だけで活動している最大の理由です。
なぜ不安になるのか ― 答えは国によって異なる
この不安は多くの場合、他国の事例から来ています。代理出産が法律で規制されていない国、出産した女性が自動的に法律上の母親になる国、代理母が遺伝上の母親でもある国などです。そうした制度では、代理母が法的に子どもを手元に置くと決めることができ、依頼者は裁判や養子縁組に頼るしかありません。
ウクライナ、ジョージア、アルメニアで認められているのはホストマザー型(妊娠代理)のみです。胚は依頼者夫婦の配偶子または提供配偶子から作られ、代理母と子どもに遺伝的なつながりはありません。そのうえで、各国が法律で親子関係を定めています。
ウクライナ:出生時から法律上の親
ウクライナ家族法典第123条により、夫婦の胚を別の女性に移植した場合、その夫婦が子どもの親となります。第139条は、この場合に母性を争うことはできないと定めています。依頼者のうち少なくとも1人は子どもと遺伝的につながっている必要があります。
実務では、依頼者夫婦は最初からウクライナの出生証明書に記載されます。登録書類は出産前に準備され、養子縁組も裁判も必要ありません。
ジョージア:代理母は親として認められる権利を持たない
ジョージア保健法第143条は、子どもが生まれたときカップルがその親とみなされ、それに伴うすべての権利と義務を負うこと、そして提供者または代理母は親として認められる権利を持たないことを定めています。依頼者は通常、出生から1〜2週間以内に住民登録機関を通じて登録され、出生証明書に代理母の名前は記載されません。
アルメニア:子どもへの権利はなく、引き渡しを拒否できない
アルメニアの「人の生殖保健および生殖の権利に関する法律」(2002年制定、2016年・2024年改正)は、代理母は子どもに対して権利も責任も持たず、依頼者への引き渡しを拒否できないと定めています。子どもは、DNA検査で少なくとも1人の依頼者との遺伝的つながりが確認された後に引き渡され、公証された代理出産契約が必要です。
本当のリスクはどこにあるか
この3か国では、代理母が子どもを渡さないことはリスクではありません。本当に注意すべきリスクは別にあります。
- 明確な法律のない国でのプログラム、または代理母が遺伝上の母親となる伝統的代理出産。
- 不完全・不明確な契約 ― 合併症、長期入院、法改正の際にどうなるか。
- 帰国後の手続き ― 子どもの国籍・旅券、そして国によっては帰国後の裁判手続き(日本については国籍と帰国の流れをご覧ください)。
- 代理母の心身の状態 ― 適切に選ばれ、十分な説明と支援を受け、報酬を期日どおりに受け取っている女性こそ、お子さまを含むすべての人にとって最良の保護です。
私たちのプログラムで双方を守る仕組み
私たちと協力する代理母は全員、すでに自分の健康な子どもが少なくとも1人おり、健康診断、心理評価、犯罪歴の確認、社会的状況の審査を受けています。代理出産契約は胚移植の前に公証され、報酬は契約で定めたスケジュールどおりに支払われます。妊娠期間を通じて、自身も一度代理母を経験した代理母プログラム担当の Svitlana Burkovska が寄り添います。
代理母に残る権利
親権がないことは、権利がないことを意味しません。妊娠中の自分の健康に関する決定は本人のものであり、個人情報は守られ、契約で定めた報酬とサポートを受ける権利があります。それを尊重することは正当なプログラムの一部であり、こうしたプログラムがうまく機能する理由でもあります。
よくある質問
出産後に代理母の気が変わることはありますか?
親子関係については変わりません。ウクライナ、ジョージア、アルメニアでは法律が依頼者を親と定め、代理母に親権はありません。アルメニアでは、代理母が子どもの引き渡しを拒否できないことも法律で定められています。
出生証明書に代理母の名前は載りますか?
載りません。3か国とも出生証明書は依頼者の名前で発行されます。ウクライナとアルメニアでは最初から、ジョージアでは住民登録機関を通じて1〜2週間以内に発行されます。
代理母と赤ちゃんに遺伝的なつながりはありますか?
ありません。ウクライナ、ジョージア、アルメニアではホストマザー型の代理出産のみが認められています。胚は依頼者の配偶子または提供配偶子から作られ、依頼者の少なくとも1人が子どもと遺伝的につながっている必要があります。
赤ちゃんに健康上の問題があった場合は?
子どもの健康状態にかかわらず、依頼者は出生時から子どもの法律上の親であり、すべての権利と責任を負います。良いプログラムが新生児ケアや滞在延長を事前に計画するのはそのためでもあります。
代理母は家族と連絡を取り続けますか?
代理母に法的な連絡の権利はありません。双方の合意で連絡を続ける家族もいれば、そうしない家族もいます。プログラム開始前に双方と話し合います。
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出典:ウクライナ家族法典 第123条・第139条(zakon.rada.gov.ua/laws/show/2947-14)、ジョージア保健法 第143条(matsne.gov.ge/en/document/view/29980)、アルメニア共和国「人の生殖保健および生殖の権利に関する法律」(arlis.am, docid=195987)。本記事は一般的な情報であり、法的助言ではありません。